新NISAはこれまでのNISAを引き継いだ形で作られているが、よく見てみると両者には根本的な違いがあるように思える。それはいままでのNISAは1年ごとの繰り返しであったものが、新NISAではその縛りがなくなって、販売会社を一つにしておけば、トータルで資産管理することができるようになったということだろう。この違いは資産形成のやり方に関する考え方をも変化させるちからを持っているような気がする。つまり投資しながら消費することがより容易になり、従来なら投資に適さないと考えられていた、安全性資金や近い将来に使う必要のある資金でも投資しながら消費することが可能になるのではないかと推測している。そのためにはある程度の低リスク商品が必要になってくるのではあるし、将来的には、債券ファンドなども対象商品に組み入れられるかもしれない。また投資家がつまらない失敗を犯さないように、責任を持って助言する役割の人も必要になるだろう。しかしこうなれば、貯蓄から投資へはあっという間に進むのではないかと期待している。(令和5年4月28日)