この業界にいると、投資家に説明する人、資料を作る人もその数の多さにうんざりすることがあるのではないか。これらの資料には、同じような内容のものも多い。ある意味無駄とも言えるが、どうしてそうなっているのか?一言で言えば、この業界に対する信頼のなさである。業者は自分には不利なことは伝えず、有利なことのみ伝えている、あるいはその恐れがあると一般に思われているのである。その対応策としての現状で投資家は救われているのだろうか?それらの作成や説明にかかる費用は結局のところ投資家に転嫁され、しかもそれで投資家の理解が進んでいるのならともかく、おそらく逆であろう。こうした状況を打開する方法はただ一つ。業者が投資家からの信頼・信用を回復することである。顧客本位の業務運営の精神はまさにこの発想からだと思うし、年々増えているように感じられる顧客向け資料の数は、その未達成を意味している。もう一度よく考えてみることだ。投資家の幸せがなければ、この業界に生きる人たちも幸せにはなれないことを・・・(令和6年9月30日)