ファンドを選ぶ基準はいくつもあるだろうが、最終的にはそのファンドが投資家の求めるリターンを上げているかどうかになる。当然個々の投資家にとってみれば、ファンドのパフォーマンスよりも自己のパフォーマンスの方が重要なのは言うまでもないが、それを言い出すときりがない。たとえば10年間のパフォーマンスを比較するとして、最後の1年間に大きなリターンを上げたファンドと安定的に少しずつリターンを積み増したファンドでは、たとえ前者の方が平均リターンで勝っていたとしても、後者のファンドの方が優れていると判断する人の方が多いだろう。ただ、これとても本当に正しい評価といえるかは疑わしい。前者の方が優れているという見方もあると思う。すべては考え方によるし、個々のパフォーマンスは参加している投資家の投資態度によるところも大きい。となれば、ちょっとした成績の違いに目くじらを立てるよりも、自分の投資態度に見合ったファンドを選択するのが正しいのではないか?だとするなら、運用会社もそれぞれのファンドに適している投資家の類型をもっと具体的に示すことが重要なのではないかと思う。(令和7年1月31日)