分配金を売りにするのはやめよう
株式の配当金もそうだが、分配金が出るか出ないかはあくまで運用結果に依存するはずである。それをあらかじめ、保証ではないにしても予想として提示するというのはどういうことだろうか?そこにはなんらかの確実性が必要なはずである。それほど確実でもないのに、そういうしくみを前面に出した商品性というのは、投資運用を目的とした商品と言えるのだろうか?毎期収益が出たから、毎期分配しました(これとても、異なる考え方があるが)で、なんの支障があるのだろうか。もともと分配金の決定は基本的に投信会社の裁量である。収益がでたら分配します、でいいわけで、あらかじめ約束する必要はないのではないか。個人的な意見では、収益がなくても分配できるというルールに問題があると思っていて、ずいぶん前に提言したことがあるが、そのとき歯牙にも掛けられなかったことをよく覚えている。顧客にとって理解しづらいことやメリットにならないことは進んで改善するというのが業界のあり方だと思うが、なかなかそうならないのは歯がゆくてならない。(令和3年12月27日)