何のための費用か?

今回取り上げたファンドで一番納得できないところは、「何のための保証だったのか」である。たとえば保険であれば、何かがあったときにも「通常の生活」を送れるようにする機能であろう。運用における「通常の生活」とは「約束したとおりの運用をすること」であろう。つまり基準価額が下がったからといって、運用内容を変える必要のないようにするための保証のはずである。基準価額が下がって、これ以上の下落を抑えるために運用内容を低リスク運用に変えるのであれば、保証なんてする必要ないのである。「リスクを下げて基準価額が下がらないようにする運用」=「基準価額が上がらないようにする運用」である。基準価額が上がって、もう十分だからリスクを下げる内容に変えるというのならまだしも、基準価額が下がったからするというのでは、これからの回復は望めない。だからこそ、保証料を払って、そういうときにもリスクをとって、基準価額の回復を目指せるようにしてあるのではないのか?こういうファンドをリスク低減型という名の下に、低リスク指向の投資家に販売していたと考えるとやりきれない。(令和3年11月29日)

いいファンドの選び方

どれがいいファンドかという質問には答えようがない。ずっと考えているが、いい答えは見つからない。ほかのファンドよりもいいパフォーマンスをその人の投資期間において挙げるファンドを見つけるというのはほぼ不可能ではないかと思う。運用手法の優劣一つとっても判断は難しい訳で、そういう点では、ファンドの選択の成否の多くの部分が投資対象によってなされるとするなら、コストの低いインデックスファンドを選択すべきと言うことになるのだろう。ただキャリアの多くをこの業界に置いている身としては、その結論を受け入れるのには少し抵抗がある。だから何かいいアイデアはないかと考えるのであるが、残念ながら見つからない。一つ思うこととしては、ファンド単体で善し悪しを比較することは難しいなと、ならば運用会社で比較するしかないかなと思っている。同じ運用会社のファンドでも運用者個人によって成績に違いがあることはわかるが、それは置いたとして、運用会社ならその能力値は比較的把握しやすいのではないか?アクティブファンドに投資しようとするのなら、個々の運用手法よりも、自分にとって魅力を感じる運用会社かどうかで選択するのも一つの選択法かなと感じている。(令和3年10月29日)

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